SSブログ

スクランブルとは? [飛行機]

一つ前の記事で「スクランブル」のことを書いたので、それについて簡単に..

航空自衛隊戦闘機のスクランブルは、防空識別圏に接近する国籍不明機に対する緊急発進です。パイロットや整備隊員は24時間体制で待機し、国籍不明機が領空侵犯をする可能性がある場合は、警戒管制指揮所の発令から5分以内に1番機が離陸します。

緊急発進のベルが鳴ると、パイロットや整備隊員が一斉に待機場所から飛び出して戦闘機に向かって走り出すので、その様子が「グシャグシャにかき回す」ように見えるため、スクランブルと言うそうです。スクランブルエッグと語源は同じですね。

話題になった小説「空飛ぶ広報室」の表紙写真は、このスクランブルの様子をあらわしています。蛇足ながら、作者の「有川 浩」さんを男性だと思っている方がいるようですが、女性です。名前は「ひろ」と読むそうです。

スクランブルは通常2機で行われ、短距離ミサイルを搭載、機関砲には実弾を装填して、1機が目標の横(自国の領空側)に、もう1機は後方上側に位置し、目標に対して領空に近づかないように警告や監視を行いますが、従う意思が見られない場合は「威嚇射撃」を行うこともあり、過去に1度だけ旧ソ連機に対して威嚇射撃がありました。

後方に位置した戦闘機は、目標の横に位置した僚機が攻撃を受けた場合、直ちに目標を撃墜することになっているそうです。

スクランブル発進したパイロットは、自分が第3次世界大戦の引き金を引くことになるかもしれないという緊張感(恐怖感?)があるそうで、並の神経では務まらない「職業」ですね。

なお、スクランブルは訓練ではなく実任務のため、国際的には戦闘時間としてカウントされるそうです。自衛隊にも戦闘経験のあるパイロットがいることになりますね。

スクランブルを行うのは、千歳(北海道)・三沢(青森)・百里(茨城)・小松(石川)・築城(福岡)・新田原(宮崎)・那覇(沖縄)の7基地です。

14.05.14_276-Edit.jpg
千歳基地のF-15J (52-8957)

上記の話は、三菱重工のホームページに掲載されていた元戦闘機パイロットの連載記事を参考にしています。残念ながら連載終了後に記事は削除されたようで、記憶を頼りに書いたため不正確な部分があるかもしれません。 m(_ _)m

コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。