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Canon EOS 50Dの使用感(2) [カメラ]

先日書いた「Canon EOS 50Dの使用感」に予想以上のアクセスがあったので、その後感じたことを追記しますが、あくまでも個人の感想なのでその点はご承知おきください。

まず誤解されるといけませんので最初に述べておきますが、先日の記事でオートフォーカス(AF)の性能が向上したと書きました。これはあくまでもKiss X2に対してのものです。50DとKiss X2ではAFの検出点は同数ですが、50Dの全点クロスセンサーに対してKiss X2は中央のみクロスですから性能アップして当然とも言えます。
50Dの1年前に発売された40Dとの比較ではどうかというと、残念ながら40Dは店頭でしか触ったことがないのでわかりません。雑誌の記事やWebなどではAFも40Dよりは良いと評価されている場合がありますが、これはどうでしょう? 画像処理LSIのDIGICが3から4にバージョンアップしたためにそう感じるのかもしれませんが、DIGICはAFの制御をしていません。AFやAEは専用のICチップが担当しています。このことは「デジタルカメラマガジン」1月号でキヤノンのエンジニアが述べているので確かです。AFセンサーは40Dと同じものですし、制御ICも同じであればAFのスピードや精度は40Dと変わらないはずです。ただし、ライブビューのコントラストAFはDIGICの担当なのでそちらは速くなっているかもしれません。

今のところたいして不満はありませんが、撮影直後に表示されるプレビュー画面からすぐに拡大表示できないのは何とかならないかと思います。以前、コニカミノルタの「α Sweet DIGITAL」を使っていましたが、このカメラは再生ボタンを押さずにすぐに拡大操作に入れました。また50Dは再生ボタンが左下で拡大ボタンが右上と離れているのも操作性を悪くしています。仕方がないのでカスタム設定でサブ電子ダイアルのSETボタンに再生機能を割り当て、右手親指だけで再生→拡大操作に入れるようにしていますが、逆に拡大表示から一気に全体表示に戻るには、サブ電子ダイアルのSETボタンではなく左下の再生ボタンを押さなければならず、根本的な解決にはなりません。

次はAF-ONボタンについて。いわゆる「親指AF」に使用するこのボタン、 画像縮小ボタンのすぐ左隣にあるためよく押し間違えます。これでAFを外したことが何度かありました。ボタンの大きさや位置に工夫の跡は見られますが、私にとっては押し間違えやすいことは確かです。

IMG_9767.jpg

「親指AF」を使わなければ問題ありませんが、ヒコーキの撮影ではヒコーキを追いながらカメラを振って撮影する場合がほとんどです。離着陸時にヒコーキとカメラの間に木や空港内の設備が割り込むとAFがそちらに引っ張られたり、背景も白い雲から地上の風景にと連続的に変化するので、AFは親指でON-OFF操作、AEはシャッターを切った時点で確定という使い方をしています。その「親指AF」が使いにくいのは残念です。NikonのD300を触ったときは「親指AF」が押しやすい位置にあったのでちょっと羨ましかったです。
なお、「親指AF」ボタンと「画像縮小ボタン」は機能を入れ替えられますが、これも根本的な解決にはなりません。この入れ替えできるということ自体、キヤノンが使いにくさを認識しているとみていますが、どうでしょうか?

たいした不満が無い..と言いながらその3です。(^^;
付属のソフトウェアDigital Photo Professional(DPP)について。RAW現像しない人にはあまり関係ないと思いますが、このDPPの最大の欠点は「角度調整機能」が無いという点です。この点以外は今のところ不満はありません。画面が傾くのは撮影技術が稚拙なためだと言われればその通りなんでしょうが、風景撮影では3脚を使ってじっくり構図を検討することもできますが、ヒコーキの撮影では基本的に3脚は使いません。時速200〜400Km近い移動体を追うのに3脚にカメラを載せて構図を検討してなどという余裕はありません。
スナップでは傾いた画面も表現のひとつとして有りかもしれませんが、ヒコーキ写真では空にヒコーキだけならともかく、離着陸時で地上の風景が一緒に写っていると傾いているのがすぐにバレます。特に滑走路が傾いて写っている場合は不安定な写真になりますね。今はDPPで現像したあとにTIFFで書き出し、それを他のソフト(Photoshop系など)で傾き調整してからJPEG変換するという方法をとっていますが手間がかかります。傾きが大きい例と、それを修正した写真を下に載せましたが、自分の腕の悪さを証明するようなものですね(^^;

IMG_0592.jpg     IMG_0592_1.jpg

50Dの場合、カメラから直接プリントする場合はカメラ内で傾き調整ができるので、DPPにもその機能が追加されることを期待していたのですが..ダメでした。キヤノンにアンケートを出すときに何度か要望として書いたのですが、今のところは進展がありません。DPPを使っている人たちは不満に思っていないんでしょうか?それとも手持ちでも傾いた写真なんか撮ったことがないという人がほとんどなんでしょうかねぇ。
とりあえずの対策としてフォーカシングスクリーンを縦横のグリッド入りのものに交換して、撮影時に滑走路の水平をそれに合わせるようにしていますが、それに気を取られてチャンスを逃がすこともままあります。プロやハイアマチュアには不要かもしれませんが、私には「角度調整機能」は欲しいですね。

なんだか愚痴っぽくなってしまいましたが、それでも50Dは私にとっては買って良かったカメラです。次に買うとしてもたぶんEOS 60D(?)にすると思います。

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